熊本人吉災害支援報告

九州ブロック長 廣瀬 公典

7月4日、熊本球磨川沿いで豪雨による水害が発生しました。7月11日、福岡便教会の2人、筑豊掃除の会の7人で復旧支援に行きました。なお、12~14日は糸島の会1人、18日は福岡便教会2人、22日はさつま川内の会4人、23~25日は下関の会1人、28日は大分の会1人が支援に駆けつけました。これらはすべて掃除に学ぶ会の人々で、以前からお互いの掃除の会に応援し合っていた同志です。

人吉に入る

さて7月11日、私廣瀬たち7人は朝5時筑豊出発、途中土砂降りの中を8時過ぎに人吉着。すると、人吉インターチェンジは、一般車や自衛隊、熊本県や他県からの災害支援車両が連なり、約2キロの渋滞でした。私たちは、人吉・球磨スマートインターチェンジを出て市内に向かいました。

球磨川に架かる人吉橋から市内中心部に入ると景色は一変し、辺りは洪水による雑草と土砂が散乱し、浸水廃材が道路脇に山のように積まれ、車数台が逆立ちしたまま放置されたり、池にはマイクロバスが浸かっている惨状でした。

人吉掃除に学ぶ会代表田中裕二さん経営の「人吉物産館」も、腰の高さまで水に浸かって、半分以上の商品がダメになったそうです。そのような中、7月8日にいち早く鹿児島掃除に学ぶ会の新富勇一さんと佐藤保男さんが、鎌田建設(鎌田善政社長)の2㌧ダンプで駆けつけ、ゴミの搬出が早くできて大変助かった、と田中さんから聞きました。

トイレを磨きゴミを出す

さて、私たちが頼まれたことは、泥水をかぶった3カ所のトイレ掃除と駐車場の土砂の片づけ、産廃の処分場への搬出でした。トイレは泥を洗い流すことから始めました。夏用マスクを着けましたが、相当な暑さで一気に汗が吹き出ます。ただ物産館の社員さんが、普段からトイレをきれいに掃除されていたおかげで、スポンジや雑巾だけで簡単に洗い流せたたことで、午前中でトイレ清掃は終わりました。

外班は、流入土砂を土のう袋に入れて搬出しました。力自慢?の4人があたりましたが、水を含んで重く粘り気もあるのでなかなか思うように進まず、なんとか午前中一杯で終えました。それと並行しダンプでゴミの搬出を行いました。処分場近くは市内全域から大量の荷を積んだ車が渋滞するので、往復で2時間かかりました。近隣には手つかずの大量ゴミがあり、それらを全て出し終えるには、相当の時間がかかると思われます。

各自昼食を持ち寄りましたが、田中代表がカレーと野菜サラダを提供くださり、参加者は汗と泥で汚れながらも一息ついて食事を楽しみました。重労働をして汗をかいた後の食事は大変おいしかったです。感謝!

食事後は球磨川の水かさが再び上昇してきたので、午後2時に作業を終了しました。そして田中さんの心遣いで、浸水の難を逃れた「人吉温泉さ蔵」で汗を流し、帰路につきました。

日本を美しくする会本部や各ブロック長様、代表世話人様、並びに会員の皆様、さらに台湾美化協会からも、心温まる励ましの義援金をお送り頂きましたこと、九州ブロックを代表して心より感謝申し上げます。

【お礼状】

日本を美しくする会・各掃除に学ぶ会の皆様へ
人吉掃除に学ぶ会
代表世話人 田中 裕二

7月4日の人吉地域の水害被災に対して、支援金や支援物資を頂きました。また、多くのボランティア活動支援も頂きまして厚く御礼申し上げます。

人吉地域は被災から1ヵ月が過ぎましたが、復旧はまだまだです。地域によっては手付かずの所も有り、個人住宅は復旧が遅れています。そんな中、支援金の一部を人吉市、球磨村、国宝青井阿蘇神社に寄贈させて頂きました。また猛暑の中、被災者の声から扇風機を50台購入し、希望者にお配りしたら、大変喜んで頂けました。

また、人吉温泉物産館のレストランが一部復旧しましたので、ランチの炊き出しを8月1日から始め、大変好評を得ています。これも、日本を美しくする会、掃除に学ぶ会の皆々様のご支援のお陰です。特に、九州ブロック長廣瀬様には大変お世話になりました。本当に感謝申し上げます。復興はまだまだ先になりそうですが、ご支援に感謝の心を胸に刻み頑張って参りますので、よろしくお守り下さいませ。

令和2年8月6日

(9月中旬田中さんへの電話取材)
編集室

「私は阪神淡路大震災などで、炊き出しボランティアに何度か行った。しかし自分が被災者になるとは思わなかった。被災者と非被災者とは、180度違う」

「7月4日に被災し、8日に鹿児島の鎌田建設のお2人が支援に来られ、ダンプはゴミ搬出にとても助かった。2か月たった今もお返ししていないほどに重宝している」

「日美会本部や九州ブロックの動きも素早く、九州各地からのボランティアは、助かった程度のものじゃない、本当に助かった。多くの物資や義援金も頂いて本当に感謝しています。皆様にくれぐれも宜しくお伝え下さい」