川柳こころの散歩道(7)

 前号の「川柳座談会」効果?か、いつにもまして多くのご投句をいただきました。初めての方も尻込みなさらず、どうぞご一緒に。

川柳ワンポイントアドバイス

「語順を変えて推敲してみる」

△寝息なく最後の夜を母と寝る
(東京都/縄田良作)
一読して胸を打たれる句。作者はこの夜のことを一生忘れないことでしょう。さて、句意は申し分ないのですが、語順を整理してみました。一旦作った句を推敲することで、内容が一層伝わる場合があります。
○添削句 
母と寝る寝息聞こえぬ最後の夜
 下5の「夜」は「よ」と読んで5音を守ります。

*お題「母」入選作

彼岸前母に引かれて寺掃除
(福岡県/廣瀬透)
・ご先祖に手を合わせ、日々を丁寧に暮らすお母様とその姿を見ていた幼き日の作者の一場面。
お日さまの匂いたどれば母の膝
(泉佐野市/古谷りり)
・佳句。母への懐かしみと淋しさ、同時に溢れる愛を感じる句。
デイの日は今日も張り合うおしゃれする 
(高松市/杉本千春)
・お母さんも女ですものね。観察眼は川柳のキモです。
叱られて目覚めて消えた母の声
(大阪市/池永重彦)
・母に叱られた日々もまた、幸せだったと気づく。
母宛に生きた証が届けられ
(大阪市/川端日出夫)
・母に届く様々な通知に、あらためて母の齢を思う作者。
クッションの凹みが残る母の椅子
(神戸市/吉田和子)
・お母様の定位置だったのでしょう。主を待つかのような椅子。
お袋といつのまにやら呼んでいた
(松戸市/佐藤誠)
・母親の呼び方の変遷にある男の時の流れ。

47号お題「手」(9/15締切)
48号お題「酔う」(12/15締切)
s.f777.ikenaga@gmail.comまで。
ご一緒にLet’s川柳!
中川千都子(なかがわちづこ)
心理カウンセラー、川柳作家。
川柳専門誌『現代川柳』編集長