川柳こころの散歩道(4)

 この欄も回を重ねるごとにお馴染みのお名前も増え、何より作句力をアップされておられることに正直驚いております。ぜひ引き続き川柳をお楽しみくださいね!

川柳ワンポイントアドバイス

 「お題の本来の意味を詠む」

△師走には落ち着いてくれコロナ株
(松戸市/佐藤誠)
 お題は「走る」。掲句は、「師走」という言葉が入っていますが、これは十二月の和暦の名詞であり、「走る」の本来の意味から離れるため、課題の句とはなりません。
 例えば「空」という題で、空豆・空似・空々しい…等は、本来の「空」を詠んでおらず、失格となります。
 なお、お題の一字さえ入っておれば可とする「字結び」という詠み方も例外的にあるのでご参考に。

*お題「走る」入選作

定年後走らず次の電車待つ    (徳島市/神野弘)
亡き母の涙が滲む走り書き    (松戸市/佐藤誠)
懲りもせず夢に向かって走り出す (大阪市/伊藤惠子)
車過ぐ集めたごみを追いかけて  (福岡県田川郡/廣瀬透)
力走の孫より歓喜するジイジ   (みどり市/松靖)
ひた走るゴールの先に曼珠沙華  (宝塚市/巽郁子)
父からのバトンを握り走ってる  (大阪市/川端日出夫)
幻か君と走った並木道      (泉佐野市/古谷りり)
突っ走る夜をなだめる月明り   (大阪市/釜田かな湖)
ごみ集めひと息頬に汗走る    (大阪市/池永重彦)
秋近し列車は月を追い走る    (草津市/宇野弘子)
あと何周グランド染めてゆく夕陽 (高槻市/岡本ユウコ)

44号お題「虫」(12/31締切)
45号お題「空」(3/31締切)
s.f777.ikenaga@gmail.comまで。
ご一緒にLet’s川柳
中川千都子(なかがわちづこ)
心理カウンセラー、川柳作家。故時実新子直弟子。現代川柳研究会会員。著書『石の名前』(左右社)、川柳専門誌『現代川柳』編集長